福岡県八女市立花町飛形山の大自然の中に国産オイルを生産しています八女飛形蒸留所です。

高品質な精油の蒸留方法

過去と現在の製造方法の違い

今回は「柑橘精油」に限定したお話です。
現代の様に容易に水蒸気を作り出せない昔は、柑橘精油は「圧搾法」による抽出が主流でした。なぜなら、加熱する直火式の蒸留釜は柑橘の皮を蒸留する場合搾りカスに含まれる糖分が釜に焦げ付き、温度が上がらないためです。出来たとしても精油に不純物やコゲ臭が含まれ、品質が良くなかったことから「圧搾法」に落ち着いたと考えられます。

現在は、殆どの蒸留釜がステンレス製で、蒸気はボイラーで作られているため、関節的に蒸気量も調整できるようになったことから安定した品質の精油が製造することができます。
過去と現在の製造方法の違い

成分と品質について

よく勘違いされているのは、成分と品質が理解できずに成分表が品質の証のようになっていることです。

食品業界では、成分は栄養成分のことを言い、品質は鮮度や旨味を指します。精油業界の成分は有効成分のことで、現在は計測器などで簡単に分析することができます。

内閣府に公益認定された、アロマテラピー関連で唯一の公益法人「AEAJ」では、品質は精油の「屈折率」のことを言います。屈折率は、精油内に不純物がないことを表し、光の通りが良く透明度が高い物が高品質の証です。不純物は微生物の餌になり精油の品質低下に繋がるため、使用期限に直接影響を与えます。

八女飛形蒸留所が一番大切にしていること。それは、原料となる植物はもちろんのこと、原料の良さを最大限に活かす事です。
八女飛形蒸留所は、水蒸気蒸留法でハイクオリティの精油を抽出する為に探求心を忘れずに努力しています。
成分と品質について

【圧搾法】

圧搾法は、ほとんどが柑橘類の果皮から精油を得るときに使用されます。昔は手で果皮を圧搾してスポンジに吸わせ、回収していました。現在では機械のローラーで圧搾し遠心法で分離して、精油を得ています。この方法を低温圧搾(コールドプレス)といいます。熱を加えずに圧搾すると、熱による精油成分の変化がほとんどないので、自然のままの香りや原料植物の搾りカスなどの不純物が混入することがあり、また変化しやすい成分が多く含まれるので、ほかの方法で製造された精油に比べ、精油自体の変化(劣化)が早くなります。(AEAJ日本アロマ環境協会 アロマテラピー検定公式テキストより)