福岡県八女市立花町飛形山の大自然の中に国産オイルを生産しています八女飛形蒸留所です。

精油を扱う際に注意するべき光毒性・光アレルギーとは?

私たちが日ごろ親しんでいるアロマテラピーでは、精油を希釈して使っています。植物や果物成分が由来の精油の中には、さまざまな成分が含まれており、私たちの身体や精神にたくさんのよい効果をもたらしてくれます。

しかし、その成分の中には、注意が必要なものも多くあります。使い方を間違えてしまえば、肌のケアや精神的な安らぎどころではなく、恐ろしいデメリットももたらすことがあるのです。

ふだんから精油を愛用しアロマテラピーを楽しんでいる方であれば、一度は「光毒性(ひかりどくせい)」「光アレルギー」などといった言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

精油に含まれる光毒性と光アレルギーについてお伝えいたします。

光毒性をもつ成分「ソラレン」「ベルガプテン」とその症状例

光毒性をもつ成分「ソラレン」「ベルガプテン」とその症状例
光毒性をもつ代表的な精油として知られているものは、ベルガモット、アンジェリカ・ルート、ライム、レモン、グレープフルーツの精油などがあげられます。

該当するエッセンシャルオイルのラベルには、「使用後から数時間は太陽光を避けるように」「皮膚に塗布した場合は直射日光を避けて」などといった表示がされているはずです。

光毒性をもつ精油は、日光に当たることで一部の成分が「ソラレン」「ベルガプテン」といった人体に有害な成分へと変化します。そしてその有害な成分が肌についてしまうことで、しみや赤い発疹、日焼けなどといった症状が出てしまうのです。

光毒性とは別に「光アレルギー性」といった性質も存在します。違いを述べるのは難しいですが、光毒性による反応は量が多く必要で通常数分から数時間で発症するのに対し、光アレルギーでは少量で24~48時間後に発症するといった点が特徴です。

精油や柑橘類は恐ろしい?気をつけるべきポイント

精油や柑橘類は恐ろしい? 気をつけるべきポイント<
恐ろしい効果を持つベルガプテン・ソラレンの光毒性。これらはライム・グレープフルーツなどの柑橘類にも含まれている成分のため、近年では「朝食べると日焼けしやすくなる」「日光が出ない夜にしか食べてはいけない」といった情報が出回っていますが、これらの情報は誤りです。

内閣府に公益認定されたAEAJ(日本アロマ環境協会)によると、精油に含まれるベルガプテン量を研究した結果、ベルガモット精油が最も含有量が多く、グレープフルーツ精油にも中程度入っているとのことです。その他の精油に含まれる量は微量であり、またベルガプテンが含まれる精油でも国際的な安全基準を満たしているようです。

同じ研究では、光毒性を発症するためには日焼けを増す可能性がある摂取量として、ライムは1~2 kg、グレープフルーツは0.5kg、グレープフルーツジュースは1~5リットル、と言われており、よほど大量に食べない限り影響はなさそうです。なお、テレビでよく言われているようなキウイフルーツ、いちじく、きゅうりには光毒性を起こす成分はほとんど含まれていません。

参考:柑橘精油に含まれるベルガプテン量の比較(日本アロマ環境協会) https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/new/vol22.php

製法と使用量に気をつければ大丈夫

光毒性を持つ精油はごくわずかな種類に限られ、それも製法や使用量によっては心配の必要がないほど少量しか原因物質が含まれていません。

近年では製造技術の向上により、ベルガプテンフリー(BGF)またはフロクマリンフリー(FCF)といった光毒性の原因物質を取り除いた精油も登場してきています。敏感肌の方や気になる方はそういった製品を使用するようにしましょう。

また、近年の精油の作成方法として主流の「水蒸気蒸留法」では、光毒性をもつ成分はほとんど検出されません。反対に、果実などを原料にした精油では「圧搾法」と呼ばれる製造方法では光毒性の成分が多く含まれる可能性が高くなっています。こうした知識を身につけることで、より安全に、より楽しくアロマテラピーが行えることでしょう。

あまりテレビやインターネットの記事をうのみにせず、AEAJや大学などで専門的に研究している機関の発信を参考にし正しい知識を身につけた上で、アロマテラピーを楽しみましょう。

八女飛形蒸留所で制作している精油はすべて水蒸気蒸留法を利用しておりますので、光毒性を抑え、不純物も出ない安心安全の商品となっております。

ぜひこの機会に一度お試しください。